α7Sとオールドレンズ

はじめに

ミラーレスのLUMIX G1を購入したのをきっかけにオールドレンズに手を出しているうちに、とうとうα7Sを買ってしまいました。カメラについて素人ですが、これからオールドレンズで遊んでみようという方の参考になれば幸いです。

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なんでα7S?

初のミラーレスだった一眼だったLUMIX G1が登場したことで、デジタルカメラで手軽にオールドレンズが扱えるようになり(※1)、じわじわとブームが来はじめました。私もそれに乗っかって、オールドレンズに手を出してみました。

しかし、オールドレンズを買う際に、つねに問題になったのが画角です。マイクロフォーサーズでは2倍、APS-Cでも1.5倍になってしまうため(※2)、標準レンズが中望遠になってしまいますし、逆に標準レンズが欲しい場合は広角レンズを買う必要があるわけです。

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いつのまにか、レンズそのものではなく、画角でレンズを選んでいる自分がいました。これでは何のためのレンズ遊びか分かりません。

Speed Boosterなど画角を変えるアダプタの使用も考えましたが、LEICA L/Mや旧CONTAX Cなどレンジファインダー用レンズはフランジバックが短いので実現は難しそうです。また、レンズが入り1段分明るくなるなど特性が変わってしまうのも気になります。

そういうワケで、結局フルサイズのミラーレスに行き着きました。フルサイズでミラーレスは、今のところα7シリーズとLeicaしかありません(2015年現在)。Leicaは超超超高価で手がでないので、実質α7しか選択肢はありませんでした。

オールドレンズを純粋に楽しみたい、それが私がα7Sを購入した理由です。

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α7は大きく、ノーマルのα7、高解像度のα7R、高感度のα7Sの3つのシリーズになっています。私は画質追求よりも写真全体の雰囲気を楽しむ方なのでα7Rは外れました。

ノーマルのα7でも良かったのですが、α7Sの方が一画素あたりの面積が大きいため光の入射角に寛大でオールドレンズ向きなのと(※3)、写真のサイズが大きくなりすぎないため選びました。

ちなみに、そんな理由で買ったので、購入したのはボディのみでEマウント用のレンズは一本も持っていません。旅行などにはマイクロフォーサーズやコンパクトカメラを持って行ってます。

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※1 レンズからフイルム(イメージセンサ)までの距離をフランジバックと言い、マウント毎に決められています。レンズのフランジバックが、カメラ側より長い場合は間にアダプタを挟んで伸ばせば対応できますが、短い場合はどうにもなりません。

このため、カメラ側のフランジバックが短いミラーレス一眼は、フランジバックが短いレンジファインダー式カメラ用レンズも含めて、多くのレンズにアダプタを使って対応することができる特長を持ちます。

※2 厳密には画角が変わっているのではなく、単に写る面積が小さいので中央部を切り取ってトリミングしたようになってしまい、ズーム(画角が狭く)したような写真になるのです。原理で言えば、デジタルズームに近いかもしれません。

※3 イメージセンサはフイルムに比べて光の入射角にシビアで、センサ面に垂直に光をあてる必要があります。デジタルカメラのレンズはそうなるように設計されていますが、フイルムは斜めでも感光するのでフイルムカメラ用レンズはそのような設計になっておらず、特に周辺では光の入射が斜めになる傾向があります。

このため、フイルムカメラ用レンズをデジタルカメラで使用すると周辺が暗くなったり解像度が低下したりします。とくに、レンズの中央部しか使わないAPS-Cやマイクロフォーサーズに比べて、フルサイズはより顕著にその影響を受けます。

フルサイズ

フルサイズのイメージセンサはAPS-Cやマイクロフォーサーズと比較してサイズが大きいため画質面で有利になると言われています。

ただ、『フル』というのは35mmのフイルムの面積と同じというだけで、大きければ大きいほど画質はよくなるのでフルサイズが頂点というわけではありません。画質を追求するのであれば『中判』などさらに大きなイメージセンサを搭載したデジタルカメラもあります。

逆にデジタルカメラはフイルムサイズに縛られる理由もありません。カメラ本体の大きさはさほど差がないものの、レンズは光学(物理)的な制約でどうしてもイメージセンサの大きさに比例して『大きく』・『重く』・『高価』なってしまうため、レンズを含めてシステム全体で見た場合はAPS-C、マイクロフォーサーズの方が扱いやすくなります。

結局、イメージセンサのサイズと使い勝手・価格はトレードオフで、どこが最もバランスが良いか永遠のイメージセンサ論争に突入するわけです。では、フルサイズの利点は何か考えてみるとはっきり言えるのは、

『フイルムカメラ時代のレンズ資産がそのままの画角で使える。』

これに尽きるのではないでしょうか。

他に、高感度性能(高感度で低ノイズ)やボケを利点としてあげる方も多いですが、高感度性能はイメージセンサが年々性能が向上しておりAPS-Cやマイクロフォーサーズでも充分実用的になりましたし、ボケについてもマイクロフォーサーズでも明るいレンズを使えば日常で使うには充分なボケは得られると思います。

CanonやNikon、Pentax、ミノルタでフイルム時代のレンズを持っている方でしたら、レンズの性能を余すところなく発揮できるという意味で文字通り『フル』サイズは価値があると思います。しかし、デジタルの世界で完結していて、レンズもこれから揃えるというのであれば、フイルムのサイズに縛られる必要はないと思います。

ミラーレスのα7シリーズは過去のレンズ資産はありませんが、アダプタを介してほぼ全てのマウントのレンズが使えるので、オートフォーカスのレンズを使わないのであれば色々なレンズをオリジナルの画角で使える便利なシステムと言えます。